戸籍謄本等職務上請求書を作成する際、必要事項を事務職員が手書きすることがあります。1件ずつの記入は難しい作業ではありませんが、請求の種類や利用目的、対象者の情報などを繰り返し記入するのは、なかなか手間がかかります。
そこで、既製の職務上請求書に手差し印刷するためのWindowsアプリを作りました。画面で必要事項を入力すると、専用用紙のどの位置に何が印字されるかをプレビューで確認でき、そのまま印刷できます。
印刷時には、画面で確認するための用紙背景は出力せず、文字とチェックマークだけを印刷します。既製の専用用紙をプリンタにセットして印刷すれば、所定の位置へ必要事項を印字する想定です。
何をしたか
請求の種類、通数、対象者の氏名・フリガナ・生年月日、利用目的、請求者情報などを、1画面で入力できるようにしました。
入力した内容は、職務上請求書の背景上に重ねて表示されます。画面上で印字イメージを確認してから、実物の専用用紙に手差し印刷できます。

ここが便利です
- 手書きする項目を減らせる: 請求の都度、氏名や住所、利用目的などを用紙へ手書きする作業を減らせます。
- チェックマークも画面で選択できる: 戸籍・除籍・原戸籍、謄本・抄本などの選択項目も、画面操作で印字できます。
- 印刷前に位置を確認できる: 専用用紙の背景上に印字内容を重ねて表示するため、どの欄に何が入るかを確認できます。
- 利用目的の定型文を使える: よく使う利用目的は候補から選び、入力欄へ反映できるようにしています。
- 印字位置を調整できる: プリンタの特性や用紙のセット方法によるずれに合わせ、全体のX/Yオフセットや項目ごとの位置を調整できます。
事務職員からは、手書きの負担を減らせる点でけっこう好評でした。
作成時の最初のプロンプト
このアプリはCodexを使って作成しました。最初に入力したプロンプトは、次のとおりです。
Windows用の戸籍等職務上請求書印刷アプリを作成してください。既製の専用用紙に手差し印刷する前提です。入力画面は1画面形式で、各項目を入力すると、背景画像上の所定座標に文字列またはチェックマークを配置してプレビュー表示し、そのまま印刷できるようにしてください。利用目的欄には定型文候補一覧を表示し、クリックで入力欄へ反映できるようにしてください。全体の印字位置補正としてX/Yオフセットを設定可能にしてください。 定型文候補一覧は後で提示するので、まずは印刷できる機能だけ実装してみてください。
「職務上請求アプリ」というフォルダに、「職務上請求用紙(戸籍)」という既成の専用用紙のPDFが入っています。
最初から細部まで決めるのではなく、まず「入力」「プレビュー」「印刷」「位置補正」という核になる機能を作り、その後に入力項目や定型文、印字位置を調整していきました。
アプリ作成
このアプリを作ったのは2026年3月です。当時もCodexで実用的なアプリを作れましたが、2026年7月10日現在はCodexで使われるモデルもGPT-5.6へ進化しています。
今あらためて作れば、入力画面や定型文の扱い、データの読み込みなども、さらに使いやすいものにできるかもしれません。
専用用紙への手差し印刷のように、市販ソフトではぴったり合うものを見つけにくい業務でも、必要な作業を具体的に言葉で説明すれば、自分たちの運用に合わせた小さなアプリを作れることがあります。皆さんも、日々の業務で繰り返している作業を題材に、作ってみてはいかがでしょうか。