検証サマリー

項目内容
検証日2026年2月4日(Gemini高速モード)/2025年3月5日(NotebookLM)
使用サービス①Gemini 高速モード
使用サービス②(過去検証)NotebookLM
入力した資料打ち合わせの録音データ(音声ファイル)約25分

抱えていた課題

「あの時お客さんに電話でなんて説明したっけ」という場面は、弁護士業務で頻繁に発生します。録音データを聞き返すのは時間がかかりますが、テキストに反訳してしまえば検索も確認も格段に楽になります。

2025年3月にNotebookLMを使った文字起こしの方法を事務所内で共有していましたが、その後Geminiの性能が上がり、高速モードでも十分な精度で反訳できるようになりました。今回はその進化を検証した結果の報告です。

使用ツールと条件

Geminiを開き、音声データをアップロードした上で、以下のプロンプトを入力しました。

あなたは反訳者です。
アップロードした音声ファイルを日本語で時系列で文字起こししてください。
その際に、以下の条件を適用して下さい。

  1. 発言を話者が変わるまでを一つの発言として文字起こししてください。他の話者による「うん」「はい」などの相づちは文字起こししないで下さい。
  2. 話者名は「A」「B」「C」という風にアルファベットにしてください。
  3. 出力は純粋な文字起こしのみとし、それ以外の情報や注釈は含めないでください。

このプロンプトは2025年3月のNotebookLM版から引き続き使用しているものです。話者の区分、相づちの除外、注釈の排除という3つの条件を指定することで、実務で使いやすい反訳が得られます。

出力結果

Gemini高速モード(2026年2月検証)

25分程度の打ち合わせ録音を約1分で反訳してくれました。誤字もほとんどありませんでした。

以前のNotebookLMでの検証時と比べると、Geminiの性能向上を明確に感じます。高速モードでもこの精度が出るのであれば、わざわざNotebookLMを経由する必要はなく、Geminiに直接音声ファイルを投げるだけで済みます。

なお、プロンプトでタイムスタンプを入れて下さいと指示するとタイムスタンプを入れることができますが、3月下旬に反訳した際は結構ずれていました。タイムスタンプを入れて反訳を試した方は合っているか確認された方が良いと思います。

NotebookLM(2025年3月検証・参考)

2025年3月時点では、NotebookLMに音声ファイルをアップロードして反訳を依頼する方法を事務所内で共有していました。手順は以下のとおりです。

  1. NotebookLM(notebooklm.google.com)にログイン
  2. ノートを新規作成
  3. 「+ソースを追加」から音声ファイルをアップロード
  4. チャット欄に反訳用のプロンプトを入力

NotebookLMには音声ファイルの内容の概要をまとめてくれるという付加機能があります。ただ、反訳だけほしいという場合、NotebookLMだと、NotebookLMがソースを分析する時間+上記プロンプトで反訳が出力される時間が必要となるため、Geminiに反訳してもらうより時間がかかります。

想定される場面

  • 打ち合わせ内容の確認:「あの時なんて説明したっけ」という場面で、録音を聞き返す代わりにテキストで検索・確認できます。
  • 電話・打ち合わせ対応の記録化:録音を反訳しておけば、AIに起案してもらう際に事件に関する情報として添付できます。
  • 証拠提出前の反訳作業の下準備:最終的には人の目で確認する必要がありますが、下書きとしてAIの反訳を使うことで作業時間を大幅に短縮できます。

所感

以前NotebookLMを使う方法を事務所内で共有しましたが、Geminiの性能が上がったのか、高速モードでも十分な精度で反訳してくれるようになっています。

25分くらいの打ち合わせ録音を1分ほどで、ほとんど誤字なしで反訳してくれました。NotebookLMを経由する手順が不要になり、Geminiに直接音声ファイルを投げるだけで済むようになったのは、運用の手軽さという点で大きな進歩です。

弁護士業務では「録音はしたけど聞き返す時間がない」という場面が非常に多いです。反訳をテキスト化しておけば、検索できるようになり、依頼者にどのように説明したかが明確になります。この「聞く」から「読む」への変換だけで、業務効率が大きく改善されます。