検証サマリー

項目内容
検証日2026年4月28日
使用サービスNotebookLM
入力した資料保険会社から提供された自賠責用の診断書・診療報酬明細書をPDF化したもの

抱えていた課題

交通事故の損害賠償請求において、医療機関ごとの入通院日数を正確に把握し、一覧表にまとめる作業は必須です。 しかし、保険会社から提供される大量の自賠責用の診断書や診療報酬明細書の束を目視で確認し、月ごとに日数を拾い上げてExcel等に手入力していく作業は、手間と時間がかかり、入力ミスのリスクも伴う事務作業でした。 そこで、読み込んだ資料から構造化された表を作成できるNotebookLMの「データテーブル機能」を活用し、この抽出・集計作業を自動化できないか検証しました。

使用ツールと条件

NotebookLMを使用し、ソースとして「自賠責用の診断書・診療報酬明細書をPDFにしたもの」を読み込ませました。その上で、「データテーブル(表形式での出力)」機能を利用し、特定のフォーマットで日数を整理させるよう指示を出しました。

なお、抽出後のデータは、東京地裁・大阪地裁の交通事故訴訟の共通書式(損害計算書など)へそのまま貼り付けやすくすることを目的としています。

交通事故訴訟の共通書式の治療経過欄。医療機関ごとの入通院日数を転記するイメージ。

実際の手順

具体的な操作手順とプロンプトは以下のとおりです。

  1. ノートブックの作成とソースの追加
    NotebookLMで新規ノートブックを作成し、ソースとして手元にある診断書・診療報酬明細書のPDFファイルをドラッグ&ドロップして読み込ませます。

  2. データテーブル機能の呼び出し
    NotebookLMの画面上でデータテーブル機能(表作成機能)を利用します。

  3. 抽出・整形のルールの入力(プロンプト)
    「作成するデータテーブルについて説明してください」という入力欄に、以下のプロンプトを貼り付けて、「生成」ボタンをクリックします。

【入力したプロンプト】
医療機関名、入院/通院の別、年月、その月の入通院日数の順番で、1か月毎に一行(例 ○○病院、通院、令和6年5月、8)という形式でまとめてください。

出力結果

指定したプロンプトの通り、ソースのPDFから月ごとの入通院実績が読み取られ、「医療機関名」「入院/通院」「年月」「日数」の4列に整理されたデータテーブル(表)が生成されました。

作成されたデータテーブルは、以下の方法で簡単にスプレッドシートやExcelに移行できます。

  • 直接コピー&ペースト:出力された表を選択してコピーし、手元のExcelファイルにそのまま貼り付ける。

  • エクスポート機能:表の右上にあるメニュー(「…」アイコン)から「Googleスプレッドシートにエクスポート」をクリックし、Googleスプレッドシート上で確認・編集を行う。

所感

交通事故実務における「記録からの数字の拾い出し」というアナログで負担の大きかった作業が、データテーブル機能と適切なプロンプトの組み合わせによって効率化されました。 最終的なアウトプット先(裁判所の共通書式)を見据えて、「どのような列の並び順で出力させるか」をプロンプトで細かく指定しておくのが、この作業を成功させるポイントです。 もちろん、最終的には出力された表と元のPDFを照らし合わせて抜け漏れや読み取りエラーがないかを確認する作業は不可欠ですが、ゼロから手入力でリストを作る労力と比較すれば、業務の負担感は大きく減ります。